フィンブルの冬(三度の冬)がきて、ラナグナロク(世界の終わり)が起きるんだね。
このフィンブルの冬ってのが「気候変動を表しているのでは?」ってのがあって、
以前の北欧は今ほど寒くなかったとかうんぬんかんぬん。
でもきっと日本よりはずっと寒いのだろう。
ロキが無自覚に寒さマウントをとることもあるのかもしれない。
道民が本州のひとたちにやるアレ。
北欧神話の降臨英傑たちは、降雪をみて郷愁に駆られる時もあるのだろうか。
オーディンとはそういう話が出来そう。
刺すように冷えきった板間で、さむいさむい言いながら過ごしているところで、一切寒いと思っていないオーディンといるのもいいのかな。
アスガルズよりはずっとあたたかな八百万界。
雪が降り積もって真っ白になった庭を見る。
雪に覆われた景色は八百万界もアスガルズ界も変わらない。
全てを呑み込む白銀は、界の隔たりをも食らう。
「魔術で過度な冷気を遮断しているのだ。儂とて寒いものは寒い。ドクシン様と変わらない」
アスガルズ界のひとはすごいなあ、寒さにつよいなあ。と言っていたらネタバラシ。
ロキは普通に八百万界でも寒がっていて、炬燵の中に入っている。
悪戯する元気もねぇよ。
……と、言いながらも一度妙案が浮かべば、タッタカタッタカ奔走する。
子供みたいだ。
頭は良いんだけど。
心が自由すぎて。眩しい。